喪失を体験された方へ

                                   

【グリーフ(grief)とは】

愛する人や親しい方、大切なペットとの別れは、人生で最もストレスフルな体験の一つといわれています。グリーフ(grief)とは、喪失がもたらす深い哀しみやさまざまな感情を伴った心身の反応をいいます。

グリーフは誰にでも起こる自然な反応ですが、対象が大切な存在であるほど、哀しみは深く、まるで体の一部を失ったように感じることもあります。また、何年経っても、ふとしたことで当時の感情がよみがえることがあり、決して時間だけが解決してくれるものではありません。
つらい状況を周囲に理解してもらえなかったり、心ない言葉に傷ついたりすると、哀しみは一層強くなり、誰かと一緒にいても孤独感が募ります。
以下のような感情や状況に悩むことも少なくありません。

  • いつまでも悲しんでいてはダメだと言われる
  • 「元気そうね」と言われるのがつらい
  • 虚しさや漠然とした不安にかられる
  • 急に涙が出て止まらなくなる
  • 周囲に自分の気持ちを理解してもらえず苦しい
  • 後悔や罪悪感があり、自分を責めてしまう
  • どうしようもない怒りが湧いてくる
  • ペットだからと軽んじられる
  • のどや胸が締め付けられる感じがする
  • 睡眠や食欲の変化、疲れ、動悸、息苦しさなどの不調がある
  • 人に話しづらい喪失体験を抱えている

別れの哀しみは、忘れたり思い出さないようにしたり、乗り越えたりするものではなく、これからもあなたと共にあり続けます。哀しみは、相手との深いつながりの証でもあるからです。当院のグリーフケアは、あなたが再び自分の人生を歩み始めることができるようにサポートします。

【グリーフサポートについて】

喪失に対するグリーフケアとして、グループ交流と個別カウンセリングをご用意しています。当院を受診されたことのない方でもご利用いただけます。喪失の対象は問いません。 喪失から何年経っていてもかまいません。 

分かちあいの会

相互尊重を大切にした安心できる場に、グリーフを抱える方が集まり、お互いの体験や気持ちを分かち合います。語り合うことで、「私だけではない」と感じることができます。哀しみを共有できる仲間とのつながりは、回復のプロセスにおいて重要なステップとなります。

日時:第1・3金曜日 13:30~15:00
人数:最大4名
費用:1回500円

個人カウンセリング

喪失感が強い、感情の整理が難しい、日常生活に支障が出ている、孤独を感じる、哀しみによるストレスで体調が悪い、過去の喪失を今も抱えている、自分ではどうすることもできない、誰かに助けてほしい…などのお悩みに対して、グリーフケアの専門家が1対1で支援します。プライバシーは厳守され、個人情報が口外されることはありません。 心の回復にかかる時間は人それぞれです。初めの数回は感情の整理や状況の理解を行い、その後は具体的な対処やサポートに進んでいきます。カウンセリングの回数は、あなたの心のペースを大切にしながら決めていきますので、どのくらいのサポートが必要か、一緒に相談しながら進めます。 あなたが自分の力で人生の物語を紡いでいけることを応援しています。

曜日:平日 10:00~15:00(完全予約制)
時間:1セッション50分(初回60分)
費用:1セッション 7,000円  ※健康保険は適用されません。
対象:心の支えを喪失された方 
現在、精神科や心療内科で治療を受けている方は、主治医の許可が必要な場合があります。 未成年(18歳未満)の場合は、以下が必要になります。

  • 本人が希望している
  • 保護者の同意がある。

【お申込み方法】

完全予約制ですので、下記までご連絡ください。
受付時間 月曜~土曜 10:00~16:00
電話番号 04-7192-6180(クリニック代表)
「分かち合いの会」または「カウンセリング」のいずれかをお伝えください。

【注意事項】

守秘義務を厳守しますが、必要に応じて適切な専門機関と連携する場合があります。その際はご本人の許可を得ます。

セラピスト:川村幸子

公認心理師/看護師/一般社団法人日本グリーフ専門士協会 認定グリーフカウンセラー・ペットロスカウンセラー/上智大学グリーフケア研究所認定臨床傾聴士